平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

感想

深谷忠記『執行』(徳間書店)

執行 (文芸書) 作者:深谷忠記 徳間書店 Amazon 堀田市で起きた幼女殺人事件「堀田事件」の犯人として死刑判決を受けた赤江修一。彼は無実を主張したが、控訴、上告とも棄却され、判決確定後、わずか二年で刑を執行された。それから六年後――亡き赤江に代わり…

大山誠一郎『アリバイ崩し承ります』(実業之日本社文庫)

アリバイ崩し承ります (実業之日本社文庫) 作者:大山 誠一郎 実業之日本社 Amazon 美谷時計店には「時計修理承ります」とともに「アリバイ崩し承ります」という貼り紙がある。難事件に頭を悩ませる新米刑事はアリバイ崩しを依頼する。ストーカーと化した元夫…

エリザベス・デイリイ『二巻の殺人』(ハヤカワ・ポケットミステリ)

二巻の殺人 (ハヤカワ・ミステリ 191) 作者:エリザベス・デイリイ 早川書房 Amazon エリザベス・デイリイは1940年処女作"Unexpected Night"(後に『予期せぬ夜』のタイトルで邦訳刊行)をもって登場したアメリカの新進女流作家である。それ以後、デイリイは…

伊吹亜門『幻月と探偵』(角川書店)

幻月と探偵 (角川書店単行本) 作者:伊吹亜門 KADOKAWA Amazon ここは夢の楽土か、煉獄か――。 1938年、革新官僚・岸信介の秘書が急死した。秘書は元陸軍中将・小柳津義稙の孫娘の婚約者で、小柳津邸での晩餐会で毒を盛られた疑いがあった。岸に真相究明を依頼…

東野圭吾『透明な螺旋』(文芸春秋)

透明な螺旋 作者:東野 圭吾 文藝春秋 Amazon 10月6日、南房総沖で、漂流している遺体が発見された。背中に銃創があったため、解剖すると体内から銃弾が発見された。照会の結果、9月29日に足立区で行方不明届が出ている上辻亮太が候補と上がる。届け出をした…

ジョルジュ・シムノン『サン・フォリアン寺院の首吊人』(角川文庫)

サン・フォリアン寺院の首吊人 (1957年) (角川文庫) 作者:G.シメノン,ジョルジュ シムノン Amazon 男はメーグレの目前でピストル自殺をとげた。この浮浪者同然の男が、ブラッセルで3万フランの大金を送るのを目撃して以来、警部は後を尾けていたのだ。遺品は…

横溝正史『横溝正史少年小説コレクション3 夜光怪人』(柏書房)

横溝正史少年小説コレクション3 夜光怪人 (横溝正史少年小説コレクション 3) 作者:横溝 正史 柏書房 Amazon 横溝正史の少年探偵物語を全7冊で贈るシリーズ第3弾、今回のメインキャラクターを務めるのは名探偵・由利麟太郎と敏腕記者・三津木俊助の黄金コンビ…

山本巧次『開化鉄道探偵 第一〇二列車の謎』(創元推理文庫)

開化鉄道探偵 第一〇二列車の謎 (創元推理文庫 M や 7-2) 作者:山本 巧次 東京創元社 Amazon 明治18年。6年前に逢坂山トンネルの事件を解決した元八丁堀同心の草壁賢吾は、井上勝鉄道局長に呼び出された。大宮駅で何者かによって滑車が脱線させられ、積荷か…

佳多山大地『新本格ミステリを識るための100冊 令和のためのミステリブックガイド』(星海社新書)

新本格ミステリを識るための100冊 令和のためのミステリブックガイド (星海社新書) 作者:佳多山 大地 星海社 Amazon 本格ミステリの復興探究運(ルネッサンス)――<新本格ミステリ>ムーブメントは、戦後日本における最長・最大の文学運動です。綺羅星の如き才能…

米澤穂信『真実の10メートル手前』(東京創元社)

真実の10メートル手前 作者:米澤 穂信 東京創元社 Amazon 高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚…

小島和宏『W☆ING流れ星伝説 星屑たちのプロレス純情青春録』(双葉社)

W☆ING流れ星伝説 星屑たちのプロレス純情青春録 作者:小島 和宏 双葉社 Amazon 1991年8月7日、後楽園ホール。のちにプロレス史にその名を刻むインディー団体、「世界格闘技連合 W☆ING」がTAKE-OFF(離陸)した。だが、わずか3シリーズをもって団体は分裂。茨…

伊坂幸太郎『死神の浮力』(文春文庫)

死神の浮力 (文春文庫) 作者:伊坂 幸太郎 文藝春秋 Amazon 娘を殺された山野辺夫妻は、逮捕されながら無罪判決を受けた犯人の本城への復讐を計画していた。そこへ人間の死の可否を判定する“死神”の千葉がやってきた。千葉は夫妻と共に本城を追うが――。展開の…

石持浅海『君が護りたい人は』(祥伝社 ノン・ノベル)

君が護りたい人は (ノン・ノベル) 作者:石持浅海 祥伝社 Amazon 成富歩夏が両親を亡くして十年、後見人だった二十も年上の奥津悠斗と婚約した。高校時代から関係を迫られていたらしい。歩夏に想いを寄せる三原一輝は、奥津を殺して彼女を救い出すことを決意…

ウィリアム・サファイア『大統領失明す』上下(文春文庫)

大統領失明す (上) (文春文庫 (275‐40)) 作者:ウィリアム・サファイア 文藝春秋 Amazon 大統領失明す (下) (文春文庫 (275‐41)) 作者:ウィリアム・サファイア 文藝春秋 Amazon 失明した大統領に大統領職はつとまるのか? テロにより失明した第41代大統領エリ…

連城三紀彦『運命の八分休符』(創元推理文庫)

運命の八分休符 (創元推理文庫) 作者:連城 三紀彦 東京創元社 Amazon 困ったひとを見掛けると放ってはおけない心優しき落ちこぼれ青年・軍平は、お人好しな性格が災いしてか度々事件にまきこまれては素人探偵として奔走する羽目に。殺人容疑をかぶせられたモ…

今村昌弘『兇人邸の殺人』(東京創元社)

兇人邸の殺人 屍人荘の殺人シリーズ 作者:今村 昌弘 東京創元社 Amazon "廃墟テーマパーク"にそびえる「兇人邸」。班目機関の研究資料を探し求めるグループとともに、深夜その奇怪な屋敷に侵入した葉村譲と剣崎比留子を待ち構えていたのは、無慈悲な首切り殺…

山田宗樹『百年法』上下(角川文庫)

百年法 上 (角川文庫) 作者:山田 宗樹 KADOKAWA Amazon 百年法 (下) (角川文庫) 作者:山田 宗樹 KADOKAWA Amazon 不老化処置を受けた国民は処置後百年を以て死ななければならない――国力増大を目的とした「百年法」が成立した日本に、最初の百年目が訪れよう…

知念実希人『硝子の塔の殺人』(実業之日本社)

硝子の塔の殺人 作者:知念 実希人 実業之日本社 Amazon 雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、刑事、霊能力者、小説家、料理人など、一癖も二癖もあるゲストたちが招か…

ホーカン・ネッセル『殺人者の手記』上下(創元推理文庫)

殺人者の手記 上 (創元推理文庫) 作者:ホーカン・ネッセル 東京創元社 Amazon 殺人者の手記 下 (創元推理文庫) 作者:ホーカン・ネッセル 東京創元社 Amazon 「エリック・ベリマンの命を奪うつもりだ。お前に止められるかな?」バルバロッティ捜査官が休暇に出…

横溝正史『横溝正史少年小説コレクション2 迷宮の扉』(柏書房)

横溝正史少年小説コレクション2 迷宮の扉 作者:横溝 正史 柏書房 Amazon 没後40年、いまなお読者を魅了してやまない横溝正史の少年探偵物語を全7冊で贈るシリーズ第2弾に当たる本書には、おなじみの名探偵・金田一耕助が登場する3長篇と短篇2作を収録。 シャ…

R・オースティン・フリーマン『ダーブレイの秘密』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ340)

ダーブレイの秘密 (ハヤカワ・ミステリ 340 世界探偵小説全集) 作者:R.オースティン・フリーマン 早川書房 Amazon スティーヴン・グレイは、初秋の陽当りのいいハイゲイトのウッド・レーンを、陽気な気分で歩いていた。一方のポケットには研究資料にする微生…

アレックス・パヴェージ『第八の探偵』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

第八の探偵 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:アレックス パヴェージ 早川書房 Amazon 独自の理論に基づいて、探偵小説黄金時代に一冊の短篇集『ホワイトの殺人事件集』を刊行し、その後、故郷から離れて小島に隠棲する作家グラント・マカリスター。彼のもとを…

横溝正史『横溝正史少年小説コレクション1 怪獣男爵』(柏書房)

横溝正史少年小説コレクション1 怪獣男爵 (横溝正史少年小説コレクション 1) 作者:横溝 正史 柏書房 Amazon 没後40年、いまなお読者を魅了してやまない横溝正史。その横溝正史の、大人向け探偵小説以上に波乱に富む横溝正史の少年探偵物語を全7冊で贈るシリ…

相沢沙呼『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)

invert 城塚翡翠倒叙集 作者:相沢沙呼 講談社 Amazon 綿密な犯罪計画により実行された殺人事件。アリバイは鉄壁、計画は完璧、事件は事故として処理される……はずだった。だが、犯人たちのもとに、死者の声を聴く美女、城塚翡翠が現れる。大丈夫。霊能…

ジェイムズ・マクルーア『スティーム・ピッグ』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

スティーム・ピッグ (Hayakawa pocket mystery books) 作者:ジェイムズ・マクルーア 早川書房 Amazon 先端をとがらせた自転車のスポークを静かに相手の脊椎に差し込む。そっと抜き出せば、残されるのは並みの医者なら見逃してしまう、ほんの小さな傷痕だけ――…

大沢在昌『暗約領域 新宿鮫XI』(光文社)

暗約領域 新宿鮫XI 作者:大沢在昌 光文社 Amazon 信頼する上司・桃井が死に、恋人・晶と別れた新宿署生活安全課の刑事・鮫島は、孤独の中、捜査に没入していた。北新宿のヤミ民泊で男の銃殺死体を発見した鮫島に新上司・阿坂景子は、単独捜査をやめ、新人刑…

ミヨカワ将 (漫画)、今村昌弘 (原作)『屍人荘の殺人』第4巻(集英社 ジャンプコミックス)

屍人荘の殺人 4 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:今村昌弘,ミヨカワ将 集英社 Amazon 屍人により少しずつ狭められていく生存圏。進藤・立浪と殺人の犠牲者が拡大する中、進藤殺しの謎を解明した比留子が事件解決に乗り出す。絞り込まれた犯人、明かされる…

紙城境介『僕が答える君の謎解き 明神凛音は間違えない』(星海社FICTIONS)

僕が答える君の謎解き 明神凛音は間違えない (星海社 e-FICTIONS) 作者:紙城境介 講談社 Amazon 生徒相談室(カウンセリングルーム)の引きこもり少女・明神(あけがみ)凛音(りんね)は真実しか解らない。どんな事件の犯人でも神様の啓示を受けたかのように解っ…

青山文平『白樫の樹の下で』(文春文庫)

白樫の樹の下で (文春文庫) 作者:青山 文平 文藝春秋 Amazon 賄賂まみれだった田沼意次の時代から、清廉潔白な松平定信の時代に移り始めたころの江戸。幕府が開かれてから百八十年余りたった天明の時代に、貧乏御家人の村上登は、道場仲間と希望のない鬱屈し…

市川憂人『ボーンヤードは語らない』(東京創元社)

ボーンヤードは語らない 〈マリア&漣〉シリーズ 作者:市川 憂人 東京創元社 Amazon U国A州の空軍基地にある『飛行機の墓場(ボーンヤード)』で、兵士の変死体が発見された。謎めいた死の状況、浮かび上がる軍用機部品の横流し疑惑。空軍少佐のジョンは、士…