平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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田中芳樹『創竜伝15<旅立つ日まで>』(講談社ノベルス)

創竜伝15 <旅立つ日まで> (講談社ノベルス)

創竜伝15 <旅立つ日まで> (講談社ノベルス)

  • 作者:田中 芳樹
  • 発売日: 2020/12/23
  • メディア: 新書
 

 富士山は大噴火、日本政府は機能不全。京都幕府を開いた怪女・小早川奈津子は新たな野望を抱き猛進する! 未曾有の大混乱の中、異形の者たちは人間を無慈悲に襲い続けた。人類の未来を背負った竜堂四兄弟は、牛種との決戦の地・月の内部へ。ついに正体を現す最兇の主君。その口から語られた「五〇億人抹殺計画」究極の狙いとは? 恐るべき強敵を迎え、始・続・終・余、四人の竜王の死力を尽くした戦いが始まる! 『創竜伝』完結篇!!(粗筋紹介より引用)
 2020年12月、書下ろし刊行。

 

 前巻から1年2か月後に出た最終巻。まさかこんな早くに出るとは思わなかった。色んなところで突っ込まれているけれど、出版は33年かかったけれど、作中期間はわずか8か月。いやあ、時の流れって早い。それ以上に、作中の科学の進歩がとても早い(笑)。
 まあ広げるだけ広げすぎた風呂敷をどう畳むんだろうと思ったけれど、色んな事を放りっぱなしにしている気がしつつも、一応は終わったとは思った。風呂敷に穴が開きまくっているような気がするけれど、どこに穴があるのだか、もう覚えていない。なんか、「完」の文字をみるため“だけ”に読んでいた気がする。
 それ以上の感想はないな(苦笑)。まあ、完結まで読めてよかった。

田中芳樹『創竜伝14 <月への門>』(講談社ノベルス)

創竜伝14 <月への門> (講談社ノベルス)

創竜伝14 <月への門> (講談社ノベルス)

  • 作者:田中 芳樹
  • 発売日: 2019/10/09
  • メディア: 新書
 

 京都の空には異形の怪物や新型兵器、地上には機動隊員やトカゲ兵……京都幕府を誕生させた小早川奈津子と手を組む竜堂四兄弟に襲いかかる無数の敵。蹴散らせども蹴散らせども奴らは次々やってくる。四兄弟は身を隠そうとある人物を頼って名古屋へ向かうが、そこで目にしたのは「閣下」と呼ばれる黒幕が引き起こした惨劇だった。怒りの四兄弟vs.傲岸不遜な黒幕、苛烈な戦いへ!(粗筋紹介より引用)
 2019年10月、書下ろし刊行。

 

 第13巻が2003年6月。もう出ないだろうと思っていたので、本屋で見かけたときはびっくりした。ただ完結していないし、次で完結すると書いてあるので、数年後にでも出たらまとめて買おうと思っていたら、1年後に出たのであらびっくり。とりあえずまとめて買ってみた。
 ただ、もう細かい設定、忘れているよ。なぜか時代は現代だし、スマホは出てくるし。登場人物はみんな行き当たりばったりで行動しているし。警察なんてトップはともかく、現場に出てくるのは普通の人なのに、ここまでバッタバッタやられちゃっていいのかい。
 四兄弟ももたもたしているし、何をしたいんだか。本当に次で終わるのか、非常に不安になった一冊であった。

若木未生『ハイスクール・オーラバスター・リファインド 千夜一夜の魔術師』(徳間書店 TOKUMA NOVELS)

 人の心の闇に憑き歴史の暗部に蠢く〈妖の者〉と〈神〉の識格をもってそれを退治する〈空の者〉。生身の人間では見届けられぬ、太古より続く両者の戦いに終止符が打たれる時が近づく。鏡の世界からひきもどされるも、三週間にわたって眠り続ける里見十九郎を巡るそれぞれの想いが交差する「緋色の糸の研究」、路地裏の隠れ家レストラン〈シェヘラザード〉を舞台とする不可思議な“契約"にまつわる物語「千夜一夜の魔術師」の中篇二篇を収録。大河シリーズ、完結へのカウントダウン、いよいよ佳境に!(粗筋紹介より引用)
 2019年10月、書下ろし刊行。

 

 前作から4年ぶりの新刊。シリーズ物がこのペースだと、本当に誰も読まなくなるんじゃないかと思ってしまう。前作から引き続き読んでみた。
 「緋色の糸の研究」は里見十九郎の同級生で友人である西城敦が主人公。「千夜一夜の魔術師」は、水沢諒、和泉希沙良、崎谷亮介、里見十九郎の思いが交錯するストーリー。西城が主人公ということもあってか、「緋色の糸の研究」は久しぶりにライトな部分に光が当てられた作品に仕上がっている。やっぱりこの雰囲気だよ、求めていたのは。そのペースで書かれたからか、「千夜一夜の魔術師」もそこまで重めになっておらず、読んでいても面白い。
 そんな雰囲気で書かれた作品ではあるが、前作の補完にもなっており、そして次作へのつなぎの役割も果たしている。短いながらも、割と重要な位置づけの作品集として、満足だった。ただ、女性陣が全く出てこなかったのには大いに不満であるが。
 作者のあとがきによると、次作がいよいよ完結編となるらしい。ようやくか。とはいえ、ナンバリングが当てられる可能性もあるし、簡単には終わらないだろうなあ。本作品集が2019年だから、次は早くても2023年かな。2年後か。