平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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藤子不二雄『まんが<実技編>プロまんが家への道』(若木書房 ものしり100シリーズ16)

藤子ファンならおなじみ、藤子版まんが入門書。このうちの一部は藤子不二雄ランドまんが道』の巻末で連載されていたし、後に『藤子不二雄まんがスクール』としてまとめられた(中身はこの本と一部異なる)ので、この本ではなくても中身を読んだ人は多いはず。
一応“ボクたち”表記になっているが、題材として使われている漫画のほとんどが藤子A作品であること、そして特徴のある文章から、書いたのは藤子Aであることはすぐにわかるだろう。漫画入門書はこの頃、手塚治虫石森章太郎赤塚不二夫あたりも描いていたと思う。今の漫画家の中でも、この入門書を読んで漫画の勉強をしたという人がいるのだろうか。
本書では巻末に二つの作品が収録されている。一つは有名な短編「トキワ荘物語」。そしてもう一つはタイトルこそ有名なれどなかなか読むことができない「スタジオ・ボロ物語」。断片的には読んでいたけれど、まとまった「スタジオ・ボロ物語」をようやく読むことが出来た。
巻末には、当時の漫画家の住所録が載っている。今では誰?という人もいるが、この頃は住所を明かしても大丈夫だったんだね。