平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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藤子・F・不二雄『ベラボー』(小学館 藤子・F・不二雄大全集)

藤子・F・不二雄大全集 ベラボー: 藤子・F・不二雄大全集 第3期

藤子・F・不二雄大全集 ベラボー: 藤子・F・不二雄大全集 第3期

藤子・F・不二雄大全集第3期第3回配本の一冊。浦島一郎は宇宙ガメであるベラボーを助ける。ベラボーは戸締りを忘れた主人に置き忘れたため、帰りを待つ三万年後まで一人ぼっちの状態だった。一郎に誘われ友だちとなったベラボーは、何でもできる地下別荘を貸してあげる。一郎はベラボーの反対を押し切り、友だちを呼んで、子どもだけの夢の町、ベラボータウンとする。『まんが王』1968年7月号〜1969年11月号まで連載。作画協力しのだひでお
藤子不二雄ランドの巻末まんがとして合計8割ほど収録されていたが、単行本として一冊にまとめられるのは初めて。最初こそ「浦島太郎」をベースとしているが、あとは子供だけの町という、いつの時代の子供でも見るような夢を実現した太郎たちの楽しい物語が繰り広げられる。最後は打ち切りだったのかな。後半になるほど、これといったテーマがなくなって、だらだら続けている印象がある作品ではあった。
解説は当然しのだひでお。本作だけでなく、藤子F、藤子A二人とのかかわりについて語ってくれている。トキワ荘時代からドラえもんブームまで長くかかわってきた人だから、できれば話を一冊にまとめてもらいたいところ。