平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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天龍源一郎『俺が戦った真に強かった男 "ミスタープロレス"が初めて語る最強論』(青春出版社 青春新書インテリジェンス)

 ジャイアント馬場アントニオ猪木の二大巨頭、ブロディ・ハンセン・ホーガンらレジェンド外国人レスラー、ジャンボ鶴田長州力藤波辰爾ら同世代のレスラー、三沢光晴ら四天王、武藤敬司闘魂三銃士、髙田延彦、北尾光司小川直也佐山サトル、現在のトップレスラー・オカダ・カズチカまで、誰よりも多くのレスラーと戦ってきた“ミスタープロレス天龍源一郎。そんな天龍が、50年超の力士・プロレスラー人生を振り返って、実際に戦ったからこそわかる“真に強かった男”を、その対戦エピソードとともに初めて明らかにした、プロレス・格闘ファン垂涎の一冊。(粗筋紹介より引用)
 2022年11月刊行。

 「プロローグ――実際に戦ったものにしかわからない“強さ”がある」
 「第1章 頭脳的で本当に強い!と感じた男」ブルーザー・ブロディミル・マスカラスハルク・ホーガン
 「第2章 ハートが本当に強い!と感じた男」テリー・ファンクディック・スレーター輪島大士
 「第3章 技術的に本当に強い!と感じた男」アントニオ猪木前田日明佐山サトル三沢光晴武藤敬司オカダ・カズチカ
 「第4章 肉体的に本当に強い!と感じた男」ジャイアント馬場、スタン・ハンセン
 「第5章 人間的に本当に強い!と感じた男」ザ・グレート・カブキ、阿修羅・原、ジャンボ鶴田
 「エピローグ――結局、誰が“一番”強かったのか」嶋田まき代
 「特別寄稿 「天龍さんへの檄文」オカダ・カズチカ

 メインイベンターとなったジャイアント馬場アントニオ猪木からピンフォール勝ちを奪った唯一の日本人、“ミスタープロレス天龍源一郎が語るプロレス最強論。全日本プロレス新日本プロレス、SWS、WARなどに加え、多数のインディー団体、さらには女子プロレスラーとも戦ってきた天龍源一郎ならではの、激闘の数々と、プロレスラー論が語られる。
 ただ、お題として挙がるレスラーのほとんどが、全日本時代の相手。猪木を除いた新日本のレスラーは武藤敬司オカダ・カズチカだけ(前田日明とは対戦していない)。やはりアメリカプロレスの型を教えられて育ってきた人だから、長州力を含め、新日本のレスラーを“強い”とは思わなかったのかなと思う。
 天龍が今まで語ってきたことをまとめた部分も多いが、それでも天龍節が炸裂した一冊なので、当時のプロレスファンなら読む価値がある。