1966年、元英陸軍スコット大尉は、無実の罪を着たまま死んだ父から、「皇帝のイコン」と呼ばれる名画を遺された。遺産を受けとりに出かけた彼を待っていたのは――。(粗筋紹介より一部引用)
1986年、発表。同年10月、新潮文庫より翻訳刊行。
アーチャーは1985年9月にイギリス保守党副幹事長に抜擢されて政界復帰していたが、本書はそれ以前に脱稿されていたもの。冷戦中の米ソが狙う名画。その目的は何か。それが粗筋紹介に書かれている、というのは反則だよな。
巻き込まれ型のノンストップ謀略小説。アダム・スコットをなぜそんな都合よく助けるの? といったご都合主義はあるものの、追われ続けるサスペンスはさすがというしかない。ちょっとわかりにくいところはあったが、あまり気にせず読み終えることができた。楽しかった。
時間がないので、超手抜き感想だが、名作だし、今更いいでしょ。