- 作者: 月村了衛
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/08/07
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ライザ・ラードナー、警視庁特捜部付警部。そして元テロリスト。自らの犯した罪ゆえに彼女は永遠の裏切り者となった。イギリス高官暗殺と同時に彼女の処刑を狙うIRFには<第三の目的>があるという。特捜部の必死の捜査も虚しく国家を越える憎悪の闇が遂に見せる最後の顔。自縄自縛の運命の罠にライザはあえてその身を投じる。過去と現在の怨念が東京迷宮で狂おしく交錯する“至近未来”警察小説、慟哭と死闘の第二弾。(下巻粗筋紹介より引用)
2011年9月、早川書房ハヤカワ・ミステリワールドより単行本書下ろし刊行。2012年8月、文庫化。
機龍警察シリーズ第2作。特捜部搭乗員で元IRFのテロリストでもあったライザ・ラードナーの過去に迫る。同時に鈴石緑の過去にも迫り、二人の複雑な過去と感情が交錯する。
面白いと言えば面白いんだけど、シリーズものらしさの伏線をちょっとずつ回収しているよな、という印象の方が強い。あと、警察って本当に仲間意識と閉鎖性が強い組織だと思いながらも、ここまで書くかな、などと思ってしまうが、多分リアリティありまくりなんだよなとも思ってしまう。
SFだし、警察小説だし、冒険小説有のハードボイルドあり、と言うぐらいにサービス精神旺盛だが、もうちょっと機甲兵装の闘いをわかりやすく描いてほしいかな、と思うのは想像力が欠けてきた老いぼれの戯言と思って聞き流してほしい。