- 作者: 三田村志郎
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/10/24
- メディア: 文庫
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2009年、第16回日本ホラー小説大賞長編賞受賞。応募時ペンネームてえし。加筆修正のうえ、同年10月、角川ホラー文庫より刊行。
出口のない部屋に閉じ込められた高校生6人が、生き残りをかけて争うゲーム小説。登場人物もテンプレートだし、結末までの展開も含めよくある小説、と言ってしまえばそれまで。だが、テンポよく書けているし、大学生という若さのせいか、何とも言えないパワーが感じられる。問題は、ゲームに引きずり込む理由が全然ないところ。もう少し意味づけをしてほしかったな。
読んでいる途中はそれなりに面白いものの、読み終わってしまうとがっかり感がある。はっきり言ってしまえば、勢いだけで書いた小説。もうちょっとプラスアルファがあればな、と思ってしまうが、新人作家にそれを求めるのは無いものねだりだろうか。
それでも、悪くは無いなと思った一冊。一応は楽しんだし。