平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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加藤元浩『Q.E.D. iff−証明終了−』第2巻(講談社 マガジンコミックス)

夕張裕紀はお笑いコンビを組んでいたが、ウケが悪くなり解散。気が付いたら31歳。最後の勝負と書いた一人芝居の脚本は仲間に好評。しかし楽屋で脚本が無くなった。犯人は、脚本を欲しがっており、その日裸で楽屋に来た人気芸人の鈴鹿三太か。裏にいるのは切れ者のマネージャー、赤石夏彦。「素っ裸の王様」。
マルタ島のホテルで、観光に来たオックスフォード大学教授の妻が殺害され、宝石や現金が盗まれた。警察は強盗によるもので既に犯人は島外に出たというが、教授は納得いかず、毎月島へ来ては目撃者を捜していた。しかし殺害された妻は派手な遊び人で、浮気もし放題。なぜこんな女のために熱心になるのか、友人たちも不思議がる。シドに騙されてマルタ島まで来た燈馬や可菜は、事件の謎を追う。「殺人のかたち」。
iffに入り、やや冷酷になった燈馬。ただ、可菜が絡むと変わる点がわかりやすくなった。「素っ裸の王様」は燈馬と赤石の頭脳戦。とはいえ、格が違いすぎた。もっと頭脳―を楽しめる相手が出てきてほしい。「殺人のかたち」も動機やトリックが今一つだったかな。そろそろ燈馬と可奈の関係に新しい展開が欲しいところ。