- 作者: 高田郁
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2011/03/15
- メディア: 文庫
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2011年3月、書き下ろし。
人気シリーズの最新作。種市とおつるの過去が明かされる「迷い蟹――浅蜊のお神酒蒸し」。楼主伝右衛門からの依頼で、翁屋における花見の宴の料理を作る「夢宵桜――菜の花尽くし」。美緒の縁談話と恋の決着、そして佐兵衛の生存が描かれる「小夜しぐれ――寿ぎ膳」。「嘉祥」の儀式にて城内で出す新たな菓子について思案する御膳奉行小野寺数馬の悩みを描いた「嘉祥――ひとくち宝珠」。
過去の巻では描かれなかった話が明かされたり、澪を取り巻く恋模様に石が投じられたりと、シリーズの転換期になりそうな一巻。思わずお腹が鳴ってしまいそうな料理の描写は相変わらずだし、澪の傷ついた指がどうなるかも気がかりだし、と相変わらずの上手い引きについページが進んでしまう。
意外と速いペースで巻が進んでいる。次作が楽しみなのだが、作者ものって書いているのだろう。そろそろNHKあたりでドラマ化しそうだが。