平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

ちょっと昔を思い出した

大倉崇裕『聖域』のあとがきを読んで、昔のことを思い出してしまった。作者がデビュー前に「あるミステリの愛好会」に参加していたことが触れられているが、東京にいた当時、私もその愛好会に参加していた。その参加メンバーは確かにすごかった。質問をすれば、必ずどこかから答えが返ってくる(ついでに書けば、返答率が一番高かったのが、作者もあとがきで触れている桂島浩輔氏である)。毎回参加する度、色々と勉強になった。そこで話題になった本は、ほぼ確実に入手しようと試みた。絶版で断念したものも多かったが。参加メンバーの中から作家や評論家になった人も多い。
私は残念ながら「濃いメンバー」ではなく、どちらかといえば(というか確実に)「賑やかしメンバー」ではあったが、あの頃の楽しさは今でも忘れられない。
ただ、その頃の大倉さん(当時の呼び方で御免なさい)も「素人同然」ではなく、ある意味「濃いメンバー」だったと思うのだが……。少なくとも私は、「あの一角」での話には全く付いていけなかった。今考えると、「あの一角」の面子もすごいものであった。
いまでは自分もすっかり年をとり、あのころの情熱は別の方向へ向けることが多くなってしまったが、あのころの友人たちが今でもミステリに情熱を燃やし続けているのを見るのはとても嬉しいのである。
ということで、読んでいないとは思いますが(苦笑)、みなさん、頑張って下さい。筆無精で全然連絡を取らない、ダメ人間からのメッセージです。