- 作者: 久住四季,甘塩コメコ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/05
- メディア: 文庫
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捜査側を嘲笑うかのように、次々と置かれていく犯行声明。迷宮化していく犯人像、その動機。犯人は本当にクロウリーなのか!?
その真相に到達したとき、魔術師の“最後”の物語は始まる。トリックスターズシリーズ、ついに完結!(粗筋紹介より引用)
「推理小説を模った現代の魔術師の物語」、トリックスターズシリーズ第5作PART2、完結編。今回の“C”は、Close & ContinueのC。今回初めて、表紙の人物のモデルが明かされた。
それぞれの思惑を秘めつつ、結末へ進む物語。なんせ物語の記述者が“騙り手”だから、どれが本当の結末なのか、騙されないようにするのに苦労した。
事件の謎の方については、今までと同様肩すかしな部分が多い。とはいえ、謎を解くことに主眼をおいている作品ではないので、そのことについては別に弱点とはならない。本シリーズでは謎に隠された真の目的を表にすることに、重点が置かれている。これはあくまで、魔術師の物語なのだ。
物語はここで完結する。新たに開かれた扉の向こうにはなにがあるのか。様々な謎を秘めたまま、新しい扉が読者を迎えてくれる。