- 作者: 久住四季,甘塩コメコ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/04/01
- メディア: 文庫
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順調に出ているシリーズ三作目。今回は学園祭が舞台。一応学生ものなんだよなと思わせる出だしである。ただ今回は閉ざされた空間を舞台にした割に、登場人物の書き分けが下手(一部意図的ではあったのだろうが)でごちゃごちゃしている。しかも、事件の結末は早い時点でほぼ予想できる。そのせいか、読んでいても面白さを感じることがなかった。読んでいて苦痛だったな、今回は。第1作の一部ネタばらしは勿体ない。ここでやることではなかったと思う。
言ってしまえば、シリーズものを続けていると一度は手を染めてしまう悪トリックものである、今回の作品は。このトリックを成立させるためには、かなりの実力と力業が要求されるが、到達するまでにはまだ力が足りなかったようだ。とにかく、次回は復調してほしいものだ。
もっとも、この感想は、例のトリックが好きになれない私だからこう書いてしまった感があるのは否定できない。好きな人は好きなんだろうな。