公園で少女が殺害された。公園に住み、そこで遊ぶ少女たちをひたすらスケッチしていたもの静かな若者が容疑者として勾留されるが、殺害を頑として否認し続ける。なす術もない二人の刑事。証拠物件もみつからず、釈放までに残された時間はあと十一時間……。タック会心のタイムリミット・サスペンスの結末は、あまりに切ない。(粗筋紹介より引用)
2002年、発表。2003年7月、邦訳刊行。
8歳の少女殺人事件の容疑者の勾留期限までに刑事たちは自供に追い込む位ことができるか。クックにしては珍しいタイムリミット・サスペンス。
容疑者のアルバート・ジェイ・スモールズ、ニューヨーク市警刑事のノーマン・コーエンとジャック・ピアース、二人の上司である刑事部長のトマス・パーク。それぞれ過去と今を抱えている者たちが、残り11時間で交錯する心理描写はさすがクックである。
ただ、ラストがもう少し何とかならなかったのか、とは思ってしまう。いや、これがクックの持ち味なんだと言ってしまえば、それまでなんだが。
タイムリミット・サスペンスにしても、クックはクック。上質で、そして後を引いてしまう心理描写は一級品。大したものだとは思ってしまう。ただ、小さい子供が犠牲者の話は、やっぱり苦手かな。
