平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

ミステリの世界を漂う

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「事実は小説の元なり」に感想を追加。11か月ぶりの更新である。

 

 今回取り上げたのは中山義秀『少年死刑囚』であるが、この作品のモデルとなった死刑囚(後に無期懲役減刑)は、犯行当時17歳。一度も仮釈放されることなく、2010年には仮釈放審査が却下されている。この時点で、在監年数60年10月。最近話題となった『日本一長く服役した男』(イースト・プレス)に出てくるAさんは61年ぶり(判断時在所期間61年0月)に出所しているのだが、これはあくまで仮出所できた人の中で最長ということであり、無期懲役の受刑囚のまま亡くなった場合は確認されていない。また2021年(令和3年)には判断時所在期間65年0月、62年8月、61年1月で仮釈放が許可されなかった80歳代の受刑囚がいるので、在所期間が最も長い受刑囚はさらに上がいることも考えられる。法務省は絶対に公開しないだろう。国会議員のどなたか、質問してくれないかな。


 最高齢の死刑囚は帝銀事件の平沢貞通元死刑囚で、95歳2か月22日まで生きていた。経過日数に直すと、34,779日である。その日数に追いつきそうなのが、ピアノ騒音殺人事件の大濱松三死刑囚である。1928年6月4日生まれなので、本日、2023年8月19日時点で95歳2か月15日。経過日数に直すと、34,774日である。8月27日時点での年齢は95歳2か月23日、経過日数に直すと34,782日となる。
(日数計算はここを使わせてもらいました)
 ともかく、8月末には大濱松三死刑囚が日本で最高齢の死刑囚となるわけだ。そろそろマスコミが騒いでもいいと思うのだが……。