平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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執行で騒ぐぐらいなら、確定時点で騒げ

中国で日本人死刑囚が執行された話。今回執行された赤野死刑囚の刑が確定したのは2009年4月のこと。一両日中に執行される可能性が高い武田死刑囚らの刑が確定したのは2007年。その間、日本政府や当時の自民党政権、一貫して死刑反対を訴えている社民党、それに日弁連アムネスティ日本などの死刑廃止を訴える団体は、日本人死刑囚が執行されないように世論を巻き込むような訴えを何か行ってきたのか? 中国の司法制度や死刑制度なんて今更の話だし、昨年に英国人が執行された段階で日本人の執行可能性が格段に跳ね上がったことも自明だろう。一部の外交筋は非公式に交渉していたかもしれないが、どこまで本気に取り組んでいたのやら。
全紙を確認した訳じゃないけれど、赤野死刑囚の年齢なんて、今回の記事で初めて知ったぞ。当時の毎日や読売には60歳代の……ぐらいしか書かれていなかったし、記事もほんのわずか。大阪で救援活動をしていたことも今回の記事で初めて知ったし、そもそも逮捕の記事すら見たことがない。
何事も結果が出てから騒ぐのが常だが、今回はちょっとひどすぎ。声明や社説などで中国の死刑制度や今回の執行を憂うぐらいなら、もっと最初から真面目に取り組め。確定した時点でキャンペーンを張ったらよかっただろう。
最後に。死刑執行云々を言うことも大切かもしれないけれど、まず北朝鮮製の覚せい剤を撲滅させることから始めるべきだと思うよ。そもそもの元凶はそこなんだからさ。国を挙げて作っている可能性があるんだからさ、もっときちんと抗議したり、世界各国に訴えたりするべきなんじゃないかな。