平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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藤子不二雄A・西原理恵子『藤子不二雄A&西原理恵子の人生ことわざ面白“漫”辞典2』(小学館)

 「ことわざ」をお題に、藤子不二雄Aがエッセイをしたため、西原理恵子氏がイラストと“ぼやき”でツッコむコラボ連載。2022年4月に藤子Aが亡くなる直前まで、15年にわたって『ビッグコミック増刊号』に連載されていたコラボエッセイの完結巻。3月末に書かれ、結果的に最終回となってしまった藤子Aの「遺稿」なども収録。さらに『まんが道』『愛…しりそめし頃に…』のシーンで振り返る「少年Aのまんが道」というコーナーも載せられた。西原理恵子が振り返った描き下ろしメッセージも収録。
 2022年9月、刊行。


 1951年に『天使の玉ちゃん』(藤子・F・不二雄との共著)でデビューしてから70年。まんが道を歩み続けた藤子不二雄Aの最後の作品。藤子Aが担当したのはエッセイのみであり、漫画としては2015年に休載した『PARマンの情熱的な日々』が最後。もっとも新連載の意向は合ったというので、それが読めなかったのは非常に残念である。
 エッセイも得意にした藤子Aらしい軽妙な文章は健在。藤子Aの昔のエピソードや日常も垣間見えて、非常に楽しい連載であった。西原理恵子のボヤキ交じりの突込みも健在。所々で藤子Aとのエピソードも交えているのが嬉しかった。
 藤子Fは全集が出たから全部読めるようになったけれど、藤子Aはまだ単行本になっていない作品があるから、読めるようになってほしい。『どんぐり名探偵』とか『ロケットくん』のような初期の連載作品は是非とも単行本になってほしい。『無名くん』も再刊してほしい。『オヤジ坊太郎』や『フータくん』なども未収録あるよね、確か。『三光』とか一部ブラック短編は表現上の問題などでコミックスになるのが難しいかもしれないが、頑張ってほしい。エッセイもまとめられていないものがほとんどなので出してほしい。まあ、『狂人軍』は無理だろうなあ……。

 

 今週は忙しいので、更新できません。判決が色々あるのは知っているのですが、来週まで無理ですね、スケジュール的に。