平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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三上延『ビブリア古書堂の事件手帖4 栞子さんと二つの顔』(メディアワークス文庫)

珍しい古書に関係する、特別な相談―謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その家には驚くべきものが待っていた。稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその母、謎解きは二人の知恵比べの様相を呈してくるのだが─―。(粗筋紹介より引用)



今回は長編。「第一章 江戸川乱歩『孤島の鬼』」「第二章 江戸川乱歩『少年探偵団』」「第三章 江戸川乱歩押絵と旅する男』」と乱歩尽くしである。

東日本大震災後の話。大輔と智恵子の遭遇、そしていよいよ栞子と智恵子が再会する。とはいえ、なんなんだ、この母娘。近親憎悪とはこのことか。

推理や謎は正直どうでもいいけれど(いいのか?)、ようやく大輔が栞子に告白。まあ、ここで終わるかよとは言いたくなる。

長編になった分、少しは楽しめたかな。