C.M.B.森羅博物館の事件目録(25) (講談社コミックス月刊マガジン)
- 作者: 加藤元浩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/02/17
- メディア: コミック
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商品の買い付けのため、輸入雑貨商の社長と共にフィレンツェに来た若手社員の近山。森羅が老皮職人・エリオが40年近く前に造った鞄を売ってほしいと交渉していることを耳にし、自分に売ってほしいと申し出た。エリオは二人に、ロダンの「考える人」は何を考えているのか、聞かせてほしいという謎かけを出す。「バッグストーリー」。
日々野は通勤途中の駅のホームで、テレビで見た失踪中の女性を目撃した。気になって後を追いかけるも、行き止まりの掃除部屋で姿を消してしまう。毎日姿を見掛けるようになり、後を追いかけても同じ場所で消失し、探しても見つからない。どうしても気になった日々野は、以前デートで行ったことのある博物館の森羅に相談する。「その朝、8時13分」。
自室で飲んでいたら女性の幽霊が現れ、部屋が水浸しになる幻を見たと主張し、その原因が香道教室の美人師匠が嗅がせた謎の香木のせいだと主張する独身会社員。師匠を救おうと、男性の友人2人が立樹と森羅に香木の調査を依頼する。その香木からは竜脳の香りがした。頭痛がしたと仮病を使った男性と、師匠を守るため男性を監視する2人が師匠の家に泊まりこむ。その夜、布団を抜け出した男性は幽霊に遭遇する。「香木」。
今回は色々と趣向を凝らした作品が4つ並んだ。軽めの日常的なものから、森羅が敗北する話、女性消失の謎が意外な結果に流れる話、幽霊話に隠された裏話と、バラエティに富んだ内容となっている。特に「バッグストーリー」と「その朝、8時13分」のエンディングはかなり良い。