C.M.B.森羅博物館の事件目録(15) (講談社コミックス月刊マガジン)
- 作者: 加藤元浩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/10/15
- メディア: コミック
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貨物船のそばという穴場へ来た森羅、立樹とクラスメイトたち。ところがそこで目撃したのは麻薬密輸取引現場。張り込んでいた警察が逮捕したまではよかったが、肝心の麻薬が見つからない。「魚釣り」。
カンボジアで発掘された女神像が、研究所から博物館までの輸送途中に盗まれた。日本の金融業者が買ったという情報をつかんで来日したのは、森羅の二人の目の父親、スタンだった。「スタン」。
事業家であり大英博物館の理事でもある92歳の女性が、体が弱っているにもかかわらず来日。結婚してインドへ行くとき、少女時代の親友が渡したキルトに秘められたメッセージの謎を、指輪の持ち主である森羅に解いてほしいという依頼だった。「キルト」。
相変わらず国際色は豊かだが、いったい何語でしゃべっているんだこいつら。「アリアドネの糸」は今まで原因に気付かないほうが不思議な話。「魚釣り」のトリックは面白いが、絶対人間は助からないと思うのは私だけ? 「スタン」は古典落語のネタみたいな騙しはあくまでサブで、メインは二人の目の父親紹介というだけの作品。まあオチがきれいだったからいいか。「キルト」については、燈馬だったら真実を伝えていたんじゃないか、などと比較してみたり。
一話完結にしないで、せめて二話ぐらいでボリュームのあるものを読みたいなあと思うのは読者の贅沢か。“驚異の部屋”がどんどん安っぽくなってきている気がする。