柳原望『まるいち的風景』第1巻（白泉社文庫）

まるいち的風景 第1巻 (白泉社文庫 や 7-5)

家電メーカー・KAMATAが開発した家庭用ロボット・まるいちは、持ち主が登録した動きをトレースして作業を行う“行動トレース型”のロボット。20歳だけど見た目は子供な有里幸太は、まるいちの開発者・美月なな子に一目惚れ。それもあって亡くなった父を引き継ぎまるいちの実験使用のモニターをすることに。でもそんな折、まるいちを使った盗難事件が発生して…!?　まるいちをめぐり様々な事件が起こって開発室は毎日てんやわんや。コミックス未収録エピソードも追加して大ボリュームのハートフルROBOストーリー、第1巻!!（粗筋紹介より引用）
1995年から読み切りでポツポツと掲載されてきたハートフル・ストーリーが文庫版で二冊にまとめられた。単行本未収録作品を分けて収録するというあざとい商法は嫌いなのだが、なんだかんだ言って買ってしまうのだから、そういう商法に負けてしまったということなんだろう（笑）。
柳原望はデビューの頃から好きで、コミックスが出たらリアルタイムで買っていたので、当然この作品も読んでいる。それなのに、後半の作品をほとんどを覚えていないというのはどういうわけ？　コミックス1冊が出るのに1年以上かかっていたからかなあ。この作品は心温まる作品が多く、柳原作品の中でも結構好きで（一番好きなのは『時間旋律』）、わりと繰り返し読んでいたはずなのに、なぜなんだろう。