平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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佐々木丸美『忘れな草』(講談社文庫)

忘れな草 (講談社文庫)

忘れな草 (講談社文庫)

転する環境にもてあそばれながら、雪の日の記憶と幼い恋の間で二人の心は揺れる……。北の都・札幌の雪に、愛と宿命のアラベスクを描き出す長編メルヘン。話題作「雪の断章」姉妹編。(粗筋紹介より引用)

 1978年1月、講談社より書き下ろし刊行。1987年2月、文庫化にあたり加筆修正。



 札幌、孤児、少女などのキーワードは変わらないが、今度は二人の少女による因縁を描いた作品。それにしても、登場人物がわかりづらい。誰がどんな関係なのだか把握できないし、さらに『雪の断章』の登場人物まで絡んでくるからもう何がなんだか。裏では壮大な暗闘があるのだろうが、それが噴火前のマグマのように不気味な音を立てるだけ。私には理解不能でした、はい。