数年前から寝たきりで、一部では植物人間状態とまで書かれていたから、いつかこういう日が来るとは思っていたけれど、やはり残念です。
とはいえ、実は赤塚先生の漫画はほとんど読んだことはありません。そりゃ、『天才バカボン』『おそ松くん』『ひみつのアッコちゃん』『ギャグ・ゲリラ』などのタイトルは知っていますが。アニメの方もほとんど見ていません。私にとっての赤塚先生は、タモリを発掘した人であり、「お笑いスター誕生!!」の審査員なのです、申し訳ないけれど。
「お笑いスター誕生!!」では、新しい笑いに人一倍理解ある審査員でした。特にナンセンスな笑いが大好きで、アゴ＆キンゾーのコントでは涙を流して笑い転げていました。シティボーイズには、「君たち一歩行き過ぎなんだよ。笑いは半歩先でいいんだよ、半歩で」と厳しく、しかし誰もが納得する審査をしていました。パルコ（現葉月パル）が「もーれつア太郎」の真似をしたとき、「僕の漫画なんか古いんだよ」と言ったのはちょっと寂しかったです。
多分、紙の上での笑いには治まりきらない才能が、芸能界へ足を踏み入れて自らの体で実践するようなったのでしょう。
前妻の登茂子さんも3日前に亡くなられていたとか。赤塚先生って、実は寂しがり屋だったのかな。だから、登茂子さんは自分が道案内をするために先に行ったのかもしれません。少々不謹慎な発言かもしれませんが。
藤子不二雄Ａ先生が葬儀委員長をつとめるそうです。トキワ荘住人の漫画家で残ったおられるのは、藤子Ａ先生と水野英子先生とよこたとくお先生だけになってしまいました（鈴木伸一先生はアニメーターだから除く）。藤子Ａ先生も気落ちされているでしょうが、まだまだ現役で頑張ってほしいものです。マイペースで構いませんから。
赤塚先生のご冥福をお祈りします。
