平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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横山光輝『鉄人28号』第13巻(潮出版社 希望コミックススペシャル)

不朽の名作第13巻は、ロビー編の完結編と、超人間ケリー編。
ロビー編の完結は、あまりにもあっさりとしたもの。知能を持ったロボットで、一部の方向には特化したが、結局赤ちゃん程度の知能しか持ち合わせていなかったという、皮肉な要素をふんだんに取り入れているのはさすが。やっぱり横山光輝は凄いと思う。知恵を持ったロボットの悲喜劇を取り扱った作品としては、トップクラスのものである。
超人間ケリー編は、ロビー編に登場したドラグネット博士が冒頭で殺害されるところから始まる。鉄人の活躍はあるものの、ロボットものというよりも探偵ものに近い。『鉄人28号』の凄いところは、鉄人を活躍させないでも物語を動かすことができた点にある。