屍人により少しずつ狭められていく生存圏。進藤・立浪と殺人の犠牲者が拡大する中、進藤殺しの謎を解明した比留子が事件解決に乗り出す。絞り込まれた犯人、明かされる事実…。クローズドサークルミステリコミカライズ最終巻!!(粗筋紹介より引用)
『少年ジャンプ+』連載。2021年7月、刊行。
第27回鮎川哲也賞、第18回本格ミステリ大賞受賞作品のコミカライズ。連載開始が2019年5月なので、多分映画化と合わせての連載だったのだろう。第1巻は映画公開と同じ月だったし。そうでもなければ買わなかったなあ。
映画の方は所々で「改悪」した部分があったのが残念だったけれど、コミカライズの方はほとんど原作通り。若干、原作より剣崎比留子や葉村譲の心情に突っ込んでいるかな。それに所々で明智のナレが入っているとこなんか。逆にそれがいいアレンジになっているが。他にも所々でアレンジが加わっており、小説と比較してみるのも面白い。原作の良さを失わず、いいアレンジだった。ややラノベ寄りになったかな。こうして読んでみると、絵の力ってすごいと思う。出目のところはちょっと触れてほしかったけれどね。原作ファンにもお勧めします。
どうせなら、『魔眼の匣の殺人』や短編「明智恭介 最初でも最後でもない事件」なんかもコミカライズしてくれませんかね。期待せず、待っています。