平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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藤子・F・不二雄『ミラ・クル・1』(小学館 藤子・F・不二雄大全集)

藤子・F・不二雄大全集第2期第4回配本の一冊。『コロコロコミック』1979年4月号〜12月号に隔月連載された「ミラ・クル・1」、『別冊コロコロコミック』1983年4月号〜6月号に連載された「宙ポコ」、同じく1984年1月号〜6月号に連載された「宙犬トッピ」を収録。
「ミラ・クル・1」はリアルタイムで読んでいた。隔月連載だったのが残念なぐらい面白かったので、中途で終わったことが非常に残念な作品。藤子不二雄ランドで初めて単行本になったときはすごくうれしかったことを覚えている。作者も好きな作品だったとのことだが、やはり毎月描いてもらった方がよかったのかも。こうして考えると、『チンプイ』って中断が何回かあったとはいえ、よく続いたものだ。
「宙ポコ」「宙犬トッピ」は同工異曲な作品。特に「宙ポコ」は3回で終わったところをみると、作者がのらなかったのか、それとも人気がなかったのか。「宙犬トッピ」は『キテレツ大百科』の要素も組み入れてきたので、続けばもう少し面白い展開も考えられたと思うが、やはり作者の意識はドラえもんに向かっていたのだろうか。
あとがきは『コロコロコミック』初代編集長の千葉和治氏。こうやって作品の裏話を伝えてくれる編集者のあとがきは貴重。もっともっとお願いしたいところだ。