平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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藤子・F・不二雄『ジャングル黒べえ』全1巻(小学館 藤子・F・不二雄大全集)

ジャングル黒べえ (藤子・F・不二雄大全集)

ジャングル黒べえ (藤子・F・不二雄大全集)

藤子・F・不二雄大全集第11回配本の一冊。1973年、テレビアニメと同時に漫画が連載された作品。1989年に『オバケのQ太郎』「国際オバケ連合」に黒人差別描写があると指摘されたときとほぼ同時に自主回収されたとされ、FFランドでも早々に「品切れ」となり、以後は「封印」されていた作品。幼年誌や『毎日新聞大阪版』の四コマ漫画(こんなものがあったなんて知らなかった)も含めて全ての作品を収録した完全版。
藤子F全集第1期では、オバQとともに目玉ともいえる一冊。よくぞ復活した!と声を大にして言いたい。とはいえ、作品そのものは、ギャグに無理矢理なところが見えるためか、それほど好きじゃなかったりする。藤子Fが語っているとおり、アニメ化が先行し、キャラクターは自分で作ったものではないため、最後までのりきれなかったということばがこの作品を表しているんじゃないだろうか。
貴重なのは『毎日新聞大阪版』の四コマ漫画。藤子Fの四コマ漫画って、デビュー当初を除けば極めて珍しいんじゃない?