藤子・F・不二雄大全集第11回配本の一冊。『少年サンデー』連載終了後、
学年誌に掲載された作品群を単行本初収録。
学年誌掲載のためか、『少年サンデー』版と比べるとスケールの点で劣るし、ストーリーは単純になり、描き方も掲載誌に合わせてやや幼くなっている。これだったら「
海の王子」を復活させずにオリジナルキャラでやった方が良かったんじゃないのかと思ったのは私だけだろうか。どういう経緯で「
海の王子」が復活することになったのかが書かれていないところが不満。作者はもう語ることができないが、せめて当時の編集者とかの証言は得られないのかなあ。FFランドでちょっとだけ載っていた
学年誌版を見る限り、全部藤子Fの筆によるものだと思っていたが、藤子Aの筆が入っていたんだね。ちょっと意外だった。この全集、舞台裏について書かれることが少ないのが不満の一つ。
どうでもいいが、月報で「第3期以降」という言葉が初めて出てきた。以降ってことは、第4期もあるのかい?