- 作者: 桐野夏生,松浦理英子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/06/12
- メディア: 文庫
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1994年6月、講談社より単行本として刊行された作品の文庫化。
乱歩賞受賞作『顔に降りかかる雨』に続く長編。前作の主人公である村野ミロがふたたび登場する。前作は正直それほど好きになれない作風だったが、本作はそれ以上。女性が女性であるという生身の姿をそのままさらけ出したハードボイルドって、どうも苦手だね。軟派系ならまだ読めるんだけど。ミロという女性が好きになれないし、他にも出てくる女性登場人物のほとんども好きになれない。別に差別する意識はないんだけど、無意識にそういう目で見ているのだろうか。
失踪したAV女優を探し出す過程で、様々な過去や色々な問題とぶつかり合うというのはハードボイルドの定型であるし、描き方も悪くないと思うんだが。これはもう生理的にダメだった。