- 作者: リチャードニーリィ,Richard Neely,佐和誠
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1998/09
- メディア: 文庫
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1976年、発表。1980年11月、角川書店より単行本刊行。1998年9月、角川文庫化。
ニーリィの代表作。文庫化された瞬間、すぐに購入するも、読むのは今頃。まあ、よくある話だ。
主人公は作家志望のハリー。妻・ケイトの財産で悠々と暮らしている駄目男である。それでも精神病院を退院したばかりのケイトがレイプされ、犯人探しに協力するも、学生時代の恋人グロリアと再会し、関係してしまうという、色々な意味で情けない男である。まあ、読んでいてイライラする。
それでも事件は解決するかに見えたが、そこから怒涛の展開が待っていた。うん、これがニーリィの真骨頂なのだろう。全く予想だにしない結末は、見事としか言いようがない。今の時代に読んでもすごいと思えるのだから、当時これを読んだ読者はどう思ったのだろう。まさに早すぎた作品である。
角川文庫の50周年記念の海外エンタテインメントフェアで出たとき、迷わず購入。その面白さに嘘偽りはなかった。濃すぎる描写にはちょっと辟易する部分があったことも事実だが。