平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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若木未生『ハイスクール・オーラバスター・リファインド 天の聖痕』(徳間書店 TOKUMA NOVELS)

里美十九郎が死んだら俺はどうなるだろう。和泉希沙良はまばたきをする。あいつが死んだら俺も消える。ならば、抗え、拒め。

修学旅行中の一行に、魔の手が。

人の心の闇に憑き、歴史の暗部に蠢く魔性の存在<妖の者>。そして<神>の識格をもってそれを退治する<空の者>。生身の人であっては見届けられぬ、おおいなる太古より続く両者の戦い――。いよいよ決着の刻が近い!?

亮介が、諒が、希沙良が、十九郎が、そして斎伽忍が、それぞれの想いを抱え、疾走する。超絶人気を誇る《ハイスクール・オーラバスター》シリーズのストレートな続編が、ついに始動。(粗筋紹介より引用)

2011年5月、書き下ろし刊行。ただし巻末外伝「鏡よ、踊れ」のみ『SF Japan』2011年春号掲載。



1990年代に大人気を誇った「ハイスクール・オーラバスター」シリーズも、2004年の『オメガの空葬』以来筆が止まっていたが、ようやく再始動。因縁を持つ幻将・皓と十九郎の最終章に突入したのだが、途中で終わっているのでどう語りようもない。まあ、まさかの続編が書かれただけでも良しとしなければだめか。本作品の評価は、十九郎の物語が完結する次巻を待ちますか。

それにしても神崎さん一押しの私としては、登場がワンシーンなのが許せない(大笑)。イラストは高河ゆんに続けてほしかったなあ……。杜真琴でもよかったが。