- 作者: 藤子・F・不二雄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: コミック
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藤子F作品でも隠れた人気のある『みきおとミキオ』であるが、個人的にはそれほど評価していない。過去と未来の人物が入れ替わるという設定は面白いのだが、視点はみきおに偏っており、ミキオ側の描写が今一つな点があげられる。未来と過去のギャップを、過去の人間だけではなく未来の人間からも描いてほしかった。作者が途中で終わらせてしまったのかもしれないが、中途半端な終わり方も残念。設定にアイディアがついていかなかったのだろうか。どうせなら常に入れ替わることができるのではなく、しばらく元に戻ることができなかった、という設定でもよかったのではないだろうか。それだと学習雑誌の傾向と合わないか。
『バウバウ大臣』はFFランドで初めてまとめられた作品。今回は初めて全話が収録されたのだが、各誌の内容が似たり寄ったりなのはちょっと残念。バウバウとミウミウのデザインや性格も今一つ可愛げがないし、どこか着地点に苦心している姿が見受けられる。
両方とも『ドラえもん』と同時連載されていたわけなのだが、同じ同時連載の『バケルくん』と比べて仕上がりが今一つなのはなぜなのだろうか。まあ、どんな作者だって常に面白い作品を描き続けられるわけではないのだから、仕方がないのかもしれないが。ただ、『みきおとミキオ』なんかは、藤子Fが好きそうなテーマだと思うので、地味にまとまってしまったのはもったいないと思う。