平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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加藤元浩『Q.E.D.―証明終了―』第36巻(講談社 マガジンコミックス)

Q.E.D.証明終了(36) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.証明終了(36) (講談社コミックス月刊マガジン)

京都にあるK大学の著名な教授が自宅の書斎で首を吊った。自殺に見えたが、遺書も動機もない。そして教授によってA大学に飛ばされた准教授が京都にいた。知り合いであるK大学の准教授に呼ばれ、京都へ来た燈馬と可奈だったが、通夜の席でA大学の教授が殺された。「黒金邸殺人事件」。

知り合いの銀行家から、子どもたちの中から誰に跡を継がせるべきか見極めてほしいと頼まれ、燈馬は4人の子ども達が待つエーゲ海の別荘へ、可奈や優とともにやって来た。そこで起きる数々のトラブル。島にいる人物はいずれも幾つかの事件でアリバイがあった。「Q&A」。

燈馬による智の論理を楽しむシリーズ第36巻。「黒金邸殺人事件」は犯人が誰かということよりも、動機のほうに興味を持ったかな。確かに聞いたことがある話だし。二番目の殺人事件は、殺人方法はまだしも、証拠を残さないようにするのは無理だろうし、それ以前にそんな時間があったとは思えない。

「Q&A」は、事件そのものよりも、子どもたちに教えていたという詩のほうが面白かった。まあ、こういう人物っているよね、会社にも。

加藤元浩『C.M.B. 森羅博物館の事件目録』第14巻(講談社 マガジンコミックス)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(14) (講談社コミックス月刊マガジン)

C.M.B.森羅博物館の事件目録(14) (講談社コミックス月刊マガジン)

幻の蝶が写っている写真の持ち主へ合うために、アルゼンチンまで来た森羅たち。そこで見た30年前の「汚い戦争」の姿。次々とメッセージを送られる森羅たちが出会ったものとは。「ワールドエンド」。

おもちゃ屋のお祖母さんが友人たちと仲違いになってしまった理由とは。「すごろく」。

司法試験合格を目指す青年が憧れていた花屋の女性が殺害された。双眼鏡で女性の恋人らしき人物が逃げていくのを目撃した青年がとったある行動とは。「花屋の娘」。

こちらのシリーズも既に14巻目。「すごろく」は小ネタ。中休みにはもってこいといったところ。「花屋の娘」はいいのかこんなことやってなネタ。弁護人なら違法だとつっこみそうだ(といっても裁判員には却下されるだろうが)。「ワールドエンド」はこのシリーズらしい作品といえばよいところか。時々社会派のネタを扱うよな、この人。