平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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伊藤計劃×円城塔『屍者の帝国』(河出書房新社)

屍者の帝国

屍者の帝国

 

  19世紀末――かのヴィクター・フランケンシュタインによるクリーチャー創造から約100年、その技術は全欧に拡散し、いまや「屍者」たちは労働用から軍事用まで幅広く活用されていた。英国諜報員ジョン・ワトソンは密命を受け軍医としてボンベイに渡り、アフガニスタン奥地へ向かう。目指すは、「屍者の王国」――日本SF大賞作家×芥川賞作家が挑む渾身の書き下ろしエンタテインメント長編。早逝の天才・伊藤計劃の未完の絶筆が、盟友・円城塔に引き継がれ遂に完成。(BOOKデータサービスより引用)。
 プロローグを書いて早逝した伊藤計劃の遺志を継ぎ、円城塔が書き継いだ書下ろし。2012年8月、単行本刊行。

 

 本屋に並ぶまで、伊藤計劃という人を知りませんでした。タイトルにひかれて買ってそのままになっていた一冊。
 フランケンシュタインとかワトソンとかよく知っている登場人物が出てきてにやにやしながら読んでいたのだが、途中からだんだん読みづらくなって……。世界観がごちゃごちゃしてだんだん把握できなくなり、途中から何を言いたいのかさっぱりわからなくなったというのが正直なところ。ザ・ワンを追いかけるあたりが特にわからなかったなあ。ストーリーとして理解しようとしても、なぜか頭の中からどんどん抜けていってしまうような。うーん、文体が個人的についていけなかったのかも。
 生と死の理論とか、理解力不測のため把握しきれない。あと、冒険小説の形もありながら、戦う場面が他人事なのもちょっと。肌が合わなかったとしか言いようがない。

 

 活字を読む気力が湧かない状態です。暑くなってきて、ばてています。