- 作者: 横山秀夫
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/04/04
- メディア: 文庫
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2005年7月、朝日新聞社より単行本刊行。2008年4月、文庫化。
キャリア、準キャリア、叩き上げ出身の県警幹部たちが、警務課長失踪に伴う思惑と政治ゲームを描いた一冊。阪神大震災で西の方では右往左往しているのに、こいつらはいったい何をやっているんだと言いたくなるぐらい、不愉快な登場人物群。まあ、権力を握ろうとする人たちは、だいたいが醜いところがあるものだが、ここまで露骨に描かれてもちょっとと思ってしまう。そもそも非常事態なんだから、そんなパワーゲームのことはさておき、警察官として少しは動きそうなものだが。
なんというか、ここまで醜く書かなくてもと思うし、展開があまりにもスローモー。感情移入できる登場人物が誰もいないし、読んでいて不愉快になる。うーん、作者が何を書きたかったのか、よくわからなかった一冊。