
- 作者: 北村薫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/10/07
- メディア: 文庫
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2008年、『オール読物』に掲載された3篇をまとめ、2009年4月、刊行。2009年上半期、第141回直木賞受賞。2011年10月、文庫化。
士族の出身、上流階級の花村家に若い女性運転手のベッキーさんが来た。お嬢様の英子が遭遇した謎を、博学のベッキーさんこと別宮みつ子が謎を解く。『街の灯』『玻璃の天』に続くベッキーさんシリーズ最終作。そういえば『玻璃の天』は読んでいないけれど、まあ、いいかと思って手に取った。
とはいえ、毎度のごとく「日常の謎」ばかりで、本格探偵小説として読むとつまらない(とまで書くとやや誇張しているが、それほど面白いものでもない)。むしろ、昭和初期という時代とその当時に生きていた人々を描写した作品といった方がピッタリくる。北村薫がそういう作風なのはわかっているので、それ以上のものは求めちゃいけないことはよくわかっているが、自分とは合わないなあ、と思って読み進めたことは事実。だから、それ以上は書きようがない。強いて言うなら、「獅子と地下鉄」の真相はちょっと面白かったかな、という程度。
直木賞を取ったから一応読んでみたけれど、いつもの北村薫ワールド。巧いと思うけれど、面白いとはもう思えない。6度目のノミネートでようやく取れてよかったですね、と言いたいぐらいか。