「別冊宝島」が報じたプロレス団体暗黒史 (宝島SUGOI文庫)
- 作者: 別冊宝島編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2014/02/06
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (2件) を見る
2014年2月、発行。
単純に「別冊宝島」で書かれた記事をまとめたものでしかない。「別冊宝島」自体が文庫化されているのだから、ある意味お手軽な編集による一冊である。それを買う方も買う方だが。これを読んだって、別にプロレス界の10年がわかるわけではない。ただこうして読むと、時の流れに驚かされる。
どん底まで落ちてリストラを敢行した新日本プロレスは、棚橋や中邑らの頑張りとユークスによる健全経営で持ち直し、さらにブシロード買収後は右肩上がりの勢いである。2005年当時はドーム大会を開いていたNOAHは社長の三沢が亡くなり、テレビも打ち切り、さらに詐欺事件もあって絶対権力者の仲田龍が格下げ(後に突然死)、秋山らが離脱といった状態。最近は持ち直しているかのように書かれているが、実際のところはどうだろうか。全日本プロレスの社長になった武藤は赤字やトラブル続きでギブアップ寸前、スピードパートナーズ社の白石伸生を引きずり込んだはいいが、逆に険悪となって離脱、新団体W-1を立ち上げるも客入りが今一つで苦戦中。全日本プロレスは白石の支払いが悪いことから、ついに秋山準が社長になって新会社設立。名前のみを引き継いで続けている。
さらに10年後、プロレス界はどうなっているだろうか。少しは淘汰されているだろうか。分裂を繰り返し、よりインディー化しているだろうか。