- 作者: 石崎幸二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/11/07
- メディア: 新書
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2013年11月、書き下ろし刊行。
女子高生シリーズも10作目。なんだかんだと続いているのだが、1作も文庫化されていない。人気があるのかないのか、さっぱりわからないが、とりあえず読み続けている。
いつものようにミリア&ユリがぐだぐだし、仁美が狙われ、石崎がぼけてミスり、事件を解決したはいいが斎藤瞳刑事にビンタを食らうというおなじみのパターンは今回も健在。それにしても、事件現場より前に斉藤刑事と遭遇したら人が死ぬとか、幾つかのパターンを逆手に取ったようなメタな展開はどうなんだろうと思うのだが、これも一つの味なんだろう。
登場人物が少ないので、ミステリ慣れした人なら事件の謎自体は解くことができるだろう。作者もそんなことは百も承知で、今回の目玉は外から開けることができるけれど、中から出られない密室の話。作り物であることを逆手に取ったような舞台設定とストーリーだが、これは単純にどのように解けるかを楽しめばいいのだろう。
リアリティなど欠片もないが、謎と推理と笑えないボケとお約束な展開を楽しむ作品なので、それもまたよしかな。