- 作者: 藤子・F・不二雄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/03/23
- メディア: コミック
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第3部ともなり、ユミ子の活躍が目立つようになる。このあたりの二人のやり取りがややワンパターン化したのは残念だが、歴史の謎に切り込む作者の視点と、二人の活躍が適度にミックスされ、読み応えのある作品に仕上がっているのはさすが。
本巻の目玉は、なんといっても単行本未収録「王妃ネフェルティティ」「ひすい珠の謎」の2作品を収録していること。「王妃ネフェルティティ」は単行本化に向けて修正中だったため、本巻では雑誌掲載版が収録されている。もっとも私は、『T・Pぼんスペシャル版』(潮出版社)も呼んでいないので、「古代の大病院」「神の怒り」「ローマの軍動」も呼んでいなかったので、計5本が初読。久しぶりに藤子Fの新刊を読んだ気分になり、楽しかった。
作者はあと1本描いて、潮コミックスの第6巻を出すつもりだったという。この作品は多分完結することがなかっただろうが、ぜひともあと1本読みたかった。
解説は藤子作品の監修も行っているメモリーバンク代表の綿引勝美。藤子作品のみならず、横山光輝などのエピソードにも触れられており、読み応えのある解説に仕上がっている。できることならもっと読んでみたい。