藤子・F・不二雄大全集第8回配本の一冊。週刊『少年サンデー』版の後編。敵がどんどん強くなっていくので、
海の王子側もかなり大変。その攻防が実に面白い。ただ1961年の連載終了後も
不定期に掲載されるのだが、やはり連載最後の「不死身のハイドラ」が事実上のラストと言っていいだろう。その後に書かれた作品は、蛇足とはまではいわないが、連載作品と比較すると出来が今一歩劣っている。特に1964年の再開版は絵も変わっているし、敵もあっけない。やはり『
海の王子』は読み切りよりも連載の方が魅力的である。
オバQでもそうだが、どのような共作をしていたかは書かれていないことが残念。同じ
小学館なんだから、当時の編集者などの証言なんかも聞きたかったが……。