- 作者: ルース・レンデル,小泉喜美子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1985/08
- メディア: 文庫
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その荒野で起きた異常な殺人事件、それに最初に気づいたのもスティーヴンだった。金髪を丸坊主に刈りとられた若い女の死体を見つけたのだ。彼の原野を侵す何者かが現れた……。
やがて発見された第二の死体も、金色の髪を刈りとられていた。そしてスティーヴンは、見棄てられた坑道の奥に奇妙なものを見つけたのだが……。(粗筋紹介より引用)
1982年作品。1985年翻訳。
例によってダンボールの奥底にあった一冊。『わが目の悪魔』や『ロウフィールド館の惨劇』はそれなりに面白く読んだ記憶があった(どちらかと言えば前者が好き)し、この作品も評判になったよななどと昔を思い出しながら読んでみたのだが、がっくり。うーん、出来云々じゃなくて、肌に合わない。訳したのが、私の嫌いな小泉喜美子だからか(すごい偏見)。
狂気という下り坂をゆっくりゆっくり転がり落ちていく作品なのだが、なんなの、この退屈さは。たぶんね、この作品はじっくりねっとり読むのがベストだと思うのだが、自分にそんな余裕がないことも原因かな。まどろっこしくて耐えられない。荒野という舞台が読んでいる自分の心をも荒らしているようだ。それもじわりじわりと。英国サスペンスってこういうところがあるよね、たぶん。
精神状態が落ち着いているときにしかおすすめしません。それもこういう心理サスペンスが好きな人だけ。