平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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昨日はああ書いたけれど

宮崎勤元死刑確定囚の執行は、秋葉原絡みという法務省の思惑があったと、昨日は書いたけれど、よくよく考えてみると、どうも違う気がしてきた。
秋葉原事件の容疑者と、宮崎元死刑確定囚とは、接点らしい接点がないんだよね。宮崎元死刑確定囚が「オタク」を象徴した人物で、秋葉原が「オタク」の街だから、みたいな書き方をしているところもあるけれど、宮崎元死刑確定囚は別に秋葉原と関係ないし、秋葉原事件の容疑者が「オタク」だったわけでもない。事件内容を比較しても、全く別のものだ。一致するところはないと言っていいだろう。秋葉原事件に対する見せしめなら、似たような通り魔事件の死刑確定囚を執行していたに違いない。
むしろ、再審請求を担当することになった弁護士が5月末に法務省へ再度の精神鑑定と刑の執行停止を求める書面を提出したことの方が、執行を早める結果になったんじゃないかなと思っている。一度再審が請求されると、事件の性格上、最高裁で棄却されるまで数年はかかりそう。となると、請求が出る前に執行した方がよいという法務省の思惑があったんじゃないだろうか。
宮崎元死刑確定囚の心の内が解明できていないうちは、執行すべきではなかったみたいなコメントがあったと思ったが、これはさすがにピントが外れている。すでに裁判を15年以上も行っているのだから、今さら新しい結果が出るとはとても思えない。
また、宮崎元死刑確定囚が反省するまでは執行するべきではないという意見も出そうだが、反省するのならとっくに反省するだろうし、現在でも反省していないのなら金輪際反省しないだろう。
いずれにしても、彼の執行に問題があるとは思わない。
彼の事件の全てを解明することができたとしても、全ての犯罪を防ぐことはできないだろう。とても残念なことだが。