平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

犯罪の世界を漂う

「死刑に関するニュース」に5件追加。
無期懲役判決リスト 2007年度」に2件追加。
「求刑死刑・判決無期懲役」を更新。
まずは一審無罪だった差が3女性連続殺害事件の被告に対する福岡高裁判決。大方の予想通り無罪でした。検察側が控訴審で出した新証拠も弱すぎましたし、当然の結果とはいえるでしょう(まさかのウルトラCがあるかもとは少しだけ思っていましたが)。
 問題は朝日新聞に載っていたこの一文。

最高裁によると、死刑求刑の被告が一審・二審とも無罪になった例は、統計上把握している78年以降、初めてという。

確か、ピース缶爆弾事件の被告1名が、求刑死刑に対し、一・二審無罪判決(一審1983年、二審1985年)だったはずなんですが、違いましたっけ? そういえばこの事件の一審判決時も、最高裁は「具体的に把握している限りでは、再審無罪事件を除くと、1964年の「名張毒ぶどう酒事件」の津地裁判決以来、41年ぶりだ」ってコメントしていました。一審無罪事件を、なかったことにしてしまいたいんですかね、最高裁は。それを鵜呑みにして、何も調べずにそのまま載せる新聞社もどうかと思いますが。



もう1つは、道庁爆破事件の大森勝久死刑囚が申し立てた再審請求を札幌地裁が棄却した件。大森死刑囚の思想はともかく、この程度の証拠で有罪判決が出るとは、とても思えない事件でした。今回の再審請求は通るかと思っていたんですが、判断が甘かったですね。今後、真犯人が捕まるか、よっぽどの証拠が出ない限り、重大事件の再審請求はないと考えた方がよい気がします。残念なことですが。名張・袴田・三崎・狭山事件あたりは、再審請求が通ってもおかしくないと思うんですけれどね。