平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

漂泊旦那の日記です。本の感想とサイト更新情報が中心です。偶に雑談など。

愛田真夕美『マリオネット』第3巻(白泉社文庫)

マリオネット 第3巻 (白泉社文庫 あ 4-3)

マリオネット 第3巻 (白泉社文庫 あ 4-3)

我欲のままに少年たちを操る醜い大人に正面から立ち向かうダニエル。友を信じ守り抜くために、そして自らの未来を切り開くために。(帯より引用)
大人気ゴシック・ロマン第3巻は、長編「カシスの庭」完結編と、長編「黒のコレット」途中までを収録。個人的には、「カシスの庭」でやめてほしかった。「黒のコレット」は、大人になったダニエルがコレットという女性に恋情を抱く話なのだが、ここまで来ると魔性の子だったダニエルが完全に普通人になってしまっているので、初期のムードが好きだった自分としてはがっかりしたことを覚えている。まあ、それでも最後まで読んだけれどね。やはり「鍵」あたりの伏線を収拾するには、最後の物語が必要だっただろうし。
解説のあとに、作者愛田真夕美が今ダニエルたちを描いたら、というイラストが載っているが、やはり15年以上経つと絵柄が全然違うね。