- 作者: 菊田幸一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2002/07/19
- メディア: 新書
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菊田幸一は明治大学教授犯罪学専攻。死刑廃止論者として名高く、死刑廃止論や受刑者処遇に関する数々の著書を出している。
粗筋にあるとおり、本書は日本における刑務所の実態を紹介するとともに、批判的な視点で受刑者処遇の問題点を書き記したものである。読み物というよりも、どちらかといえば資料と言った方がいい一冊。刑務所がどのようなものかと知るには、十分勉強になる。
どんな国にも犯罪者はいる。だから当然どこの国にも刑務所はあるだろうし、処遇も国それぞれだろう。日本なんかはまだ恵まれている方だとは思うが、至る所に不満があるのは事実である。ただ、受刑者処遇に決定版はないだろうし、被害者やその遺族から見たら余りにも恵まれている処遇には不満が生じるとも思われる。ただ、再犯者を出さないような処遇を望みたい。