1993年から12年間、NHK「
おかあさんといっしょ」で
体操のおにいさんとして全国の子供やお母さんから絶大な支持を得ていた
佐藤弘道さんのエッセイ。作者の生誕から
体操のおにいさんになるまでや、
体操のおにいさんの12年を綴った文章があるので、エッセイという表現で正しいと思う。だけど、子供たちへの視線や、大人たちへの投げかけ、そして自らの子育てを通して語られる言葉は、良質な子供論・教育論としても読むことができる。もっとも、子育てを○○論で計ろうとすることは間違いだろう。タイトル通り、子供は全然悪くないのだ。結局子供は親で決まる。そんな単純なことを投げかけてくれる。子供を持つ親、そしてこれから親になろうとしている人たちに、是非とも読んでほしい一冊である。