原作西澤保彦／作画大橋薫『タック＆タカチの事件簿 16秒間の密室』（秋田書店 サスペリアミステリー）

タック&タカチの事件簿16秒間の密室 (SUSPERIA MYSTERY)

　西澤保彦の人気シリーズ、匠千暁の事件簿をコミックス化。
　最初聞いたときは、何も大橋薫を採用しなくてもと思っていたけれど、読んでみると意外と面白い。収録作品5作の原作では、タックとボアン先輩しか出てこないものとかがあったのだが、コミックスでは全てタック、ボアン、タカチ、ウサコが登場。原作をきちんと読んでいるよなと思わせる設定の変更もあり、原作と見比べるのも一興かもしれない。原作のイメージをどうしても崩したくない、という人以外にはお薦め。ただ、原作を知らないと今一つピンとこないところがあるかもしれない。登場人物の設定なんて、ほとんど紹介されていないからね。
　しかし西澤保彦から『オカルト・バージン』とかが出てくるとは思わなかった。本当にこの人、何でも読んでいるわ。