- 作者: 歌野晶午
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/09/07
- メディア: 新書
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「Q1 六人目の探偵士」「Q2 本当に見えない男」「Q3 そして誰もいなかった」「A&Q 予約された出題の記録」を収録。
『メフィスト』2010〜2011年、掲載。2011年9月、刊行。
「密室殺人ゲーム」シリーズ第3作目。もっとも作者の言葉であるように、「当初のシリーズ構想の中にはなかった外伝的エピソード」であるため、読了後の印象は大きく変わるだろう。そもそも、5人が殺人推理ゲームを行うはずなのに、6人目の謎解き者嵯峨島が現れている点からして、何かあると言っているようなもの。殺人ならびに会議の映像が表に流れ、それを解くという形はあってもおかしくないようではあるが、それが面白いかと言われるとシリーズそのものを否定しているようで、かなり微妙ではあった。
トリックの方は、今までと比べてもかなり非常識なものがあった。まあ、よほどの知識がないと解くことができないと思う。シリーズ物だからできる、壮大な実験作と言えるかも。ただ、それが面白さにつながらなかったのは残念。
過去作品を読んでいないと面白くない作品。シリーズだから、それでいいのだろうが。