平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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売名行為にしか思えないのは私だけ?

そう言いながら取り上げている時点ですでにのせられているということなんだが。増田美智子『A(実名)君を殺して何になる』(インシデンツ)の話。さすがに購入する気はないけれど。
山口光市母子殺害事件の犯人である元少年は、ちょっとインターネットで検索すればすぐに実名が出てくるし、今更隠す必然性は感じられない。とはいえこの作者は、わざわざ弁護団にケンカを売ってまで実名表記、しかもタイトルにまでつけるという強引な行動に出ている。そこまでする理由があるのかね、本当に。
とはいえ、弁護団の対応がすべて正しいのかと聞かれると少々疑問が残る。元少年を守るためという目的もあるだろうが、むしろ元少年を自分たちの都合の良い方に囲い込もうとしているんじゃないだろうか。昨年の差し戻し控訴審判決では、判決日前日に本人の了解を得て元少年への取材を行った広島テレビに対し、放映前に取材内容を教えるよう要求し、それが断られると判決後の記者会見に広島テレビの出席を拒否するという行動に出ている。今回の出版差し止め騒動も、事前に原稿を確認させるように要求している点では全く同じだ。
ここからは私の完全なる妄想だが、元少年は相手の言うことに対して何も考えずにすぐ同意するタイプではないだろうか。これも精神的な病気の一つなのかどうかはわからないが。検察官が自供を促せば簡単に自供し、弁護士が母胎回帰だろうと誘導すればすぐに頷いてしまう。今回の件にしても、作者が実名で書いてもいいですよねと強く迫ったので簡単に同意したのではないだろうか。だからこそ弁護団も、今後の裁判に不利なことが書かれていないかどうか不安になり、事前に原稿を確認させるよう求めたのではないだろうか。
まあ何が本当なのかはさっぱりわからない。私がわかるのは、元少年が母親の首を絞めて殺害した後に姦淫したことと、そばで泣いていた長女を殺害したという事実だけだ。