平穏無事な日々を漂う〜漂泊旦那の日記〜

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全く無意味な語りでも書いてみよう(3)藤子不二雄体験の記憶(その3)

じゃあなぜ、藤子マンガを集めるようになったかというと、それはもちろん藤子不二雄ランドの発売である。『ドラえもん』を当時も観ていたから、当然CMで知ったわけで。最初は手塚治虫漫画全集をそろえている途中だったので迷ったが、ほとんどそろった時点(発売から半年後)で一気に買いそろえた。まあ、バイトをしていなければできない行為だが。そこからは、藤子作品収集一直線に走ることとなる。とはいえ、てんとう虫コミックスを買っていたわけではないから、例えば『忍者ハットリ君』は読んでいない作品が多いはず。『ビリ犬』はワイド版も含めて買ったけれど。
今考えると、やっぱり出た当初から買うべきだったとちょっと後悔。『海の王子』第1巻と『ドラえもん』第1巻は初版じゃないんだよね(他にもあるかも)。
この頃は講談社から江戸川乱歩推理文庫も出ていたし、三一書房から海野十三全集も出ていたから、お金のやりくりには結構苦労した記憶がある。どうも私は、全集という言葉に弱いらしい。
というわけで、藤子作品を収集して今に至るのだが、マニアの強者どもから見れば可愛いものである。『無名くん』とか読んだことないし。それでも『添乗さん』は奇想天外文庫で持っているぞ(笑)。『愛ぬすびと』も確か最初の版で持っている。まあ、この程度ぐらいは古本屋で見つけたら買っていた。値段次第だけど。
藤子作品はどちらかといえば、F作品のSF(すこし・ふしぎ)ものが好きだったが、途中からはA作品のブラックもものが好きになった。一連の短編集や、『黒べえ』とか、ミステリファンが読んでもたまらないものがあると思うんだけれどね(どうでもいいが、藤子Aは日本推理作家協会会員である)。
藤子F先生が亡くなられた後、手塚治虫みたいに単行本化されていない作品が続々と出てくるかと思ったのだが、著作権者の意向らしく、なかなか出版されないのは残念だ。『てぶくろてっちゃん』とか、昭和30年代に書かれた作品を、一度読んでみたいと本当に思う。
(取り留めもなくこの項終わり)